Etherwave テルミンを正確に、より自由にコントロールして演奏できるようにするための重要な作業の 1 つが、各アンテナのチューニングです。テルミンは、付近の環境によって大きく影響を受ける非常に繊細な楽器のため、演奏するたびにチューニングが必要です。

Etherwave テルミンを使い慣れてくると、これらのチューニング手順を実行することは、あなたのテルミン演奏にとってごく自然なこととなるでしょう。

 

ボリューム・アンテナのチューニング


VOLUME RANGEノブをセンター(12時)の位置にして、ボリューム・アンテナのすぐ真上にボリューム側の手を構え、音が聞こえない状態から始めます。ボリューム側の手を様々なスピードで上下に動かし、ボリュームの変化に伴うEtherwave テルミンの反応に注目してください。ピッチ側の手を使い、VOLUME RANGEノブを反時計回りに回すと、ゆっくりとした滑らかなダイナミクスの音量変化に、時計回りに回すと、スタッカートに近い速いダイナミクスの演奏表現となります。 


自分の好みや演奏スタイルに適した設定が見つかったら、手をボリューム・アンテナから遠くに離してアンプやパワード・モニターなどのサウンド・システムの音量を適度なものに調整してください。 


ピッチ・アンテナのチューニング


ボリューム・アンテナと同様に、PITCH RANGEノブをセンター(12時)の位置から始めます。ピッチ・アンテナに触れずに、PITCH RANGEノブを反時計回りに回し切ります。高音が出始めます。PITCH RANGEノブを時計回りにゆっくりと回します。すると、音程が下がるのが聞こえます。


ピッチがMiddle Cの約1オクターブ下に達したら、Etherwave テルミンから一歩下がってください。音程が完全に止まる(ヌル・ポイント)まで下がり続けます。このヌル・ポイントは、1秒間あたりの振動がない状態、つまり0Hzになるため、"ゼロビート"と呼ばれます。右肩をピッチ・アンテナから約60cm離し、腕と手を平らにして、音のピッチがMiddle Cより2オクターブ下かそれ以下になるようにPITCH RANGEノブを注意深く調整します。


注意:このチューニング作業はチューナーを使うと便利です。中央 C の 2オクターブ下(C2)は、チェロの最低音、通常 の 6 弦ギターの最低音の長 3 度下の音程です。