MPC SoftwareとMPC Beatsは、単体で使用しても信じられないほどパワフルで多機能なDAWです。
しかし、場合によってはMPC Softwareを別のDAWのVSTとして使用する事があるかもしれません。
このガイドはセットアップを助ける一般的な解説をさせていただきます。
目次
チュートリアルビデオ
接続の準備に入る前に
MPC VSTインスタンスを設定する前に、以下の前提条件が満たされていることを確認してください::
- MPCのダウンロード・インストール・およびアクティベーションが完了している。
- MPC Softwareのダウンロード・インストール・アクティベーションについては、以下のチュートリアルをご覧ください。: MPC 2 ソフトウェア|ダウンロード・インストール・アクティベーション方法
- MPC Beatsでもインストールの方法はほとんど同じです。MPC BeatsのMacOSとWindowsのインストーラーは以下のリンクから無料で入手できます: Free DAW Software MPC Beats | Akai Pro
- MPC VSTのダウンロードとインストールが完了している。
- 以前にMPCのインストールを完了している場合、これは既に完了している可能性が高いです。
しかし、inMusic Software Centerの'My Software'セクションから、再インストールすることができます。 - DAW内でMPC Softwareが使用可能なプラグインとして表示されない場合は、指定したプラグインフォルダーに保存されていることを確認し、DAWがVSTプラグインの使用をサポートしていることを確認してください。
- 以前にMPCのインストールを完了している場合、これは既に完了している可能性が高いです。
- コントローラーモードが使用できる。 (ハードウェアのMPCを使用する場合)
- MPC SoftwareまたはVST Pluginを意図通りにコントロールするには、MPCのコントローラーモードを有効にする必要があります。
- また、ハードウェアMPCがMPC Softwareと同じバージョン番号で動作していること、およびinMusic Software Centerからデバイスのドライバーがインストールされていることを確認してください。
MPCマスタートラックの作成
必要な前提条件を確認し設定が完了したら、DAWとの接続にMPCのチャンネルルーティングを準備します。
以下の手順に従って、設定してください。:
Trackの作成
- あなたのDAW上でMIDIトラックを作成します。
- 作成したMIDIトラックでMPC VST Pluginを有効にします。
プラグインフォルダにはMPC2、MPCBeats、MPC64と表示されます。 - マスタートラックでMPC Pluginが開きます。
MIDI Inのルーティング
外部MIDIコントローラーなしでMPC Pluginを使用する場合、または特定のMIDIチャンネルルーティングを必要としない場合、MPC内のトラックMIDI入力をAll Channelsに設定することができます。
MPK MiniやOxygen Pro 49のような外部MIDI機器を使用している場合、それらのコントローラーをMPC内の特定のトラックをコントロールするために割り当てることができます。
これは必須ではありませんが、特定の操作には有益です。まず、お好みのMIDIコントローラーからMIDIが出力されるように設定します。お使いのデバイスのユーザーガイドをご参照ください。
次にMPC内で、コントローラーでコントロールしたい特定のトラックを選択します。
トラックのMIDI Menuで、入力チャンネルを外部MIDIデバイスで選択したチャンネルに合わせます。
Audio Outのルーティング
- DAWの各オーディオトラックにルーティングしたい音声が含まれるように、MPCでプロジェクトを作成します。
例えば、ビートを3つのトラックにまとめるとします: 1つはドラム用、1つはベース用、1つはメロディ用で、それぞれDAWで個別にエフェクトや処理を行います。 - MPCのMixer Viewを選択します。
- 各トラックの出力ルーティングを設定します。
トラックのチャンネルストリップで、Output>Stereo Outputに移動し、リストからステレオ出力のペアを選択します。このペアが、トラックの出力チャンネルルーティングになります。
次のステップでDAWのオーディオトラックを正しく設定するために必要な情報です。
注:同じルーティングテクニックを使って、Pad Mixerを使用して個々のドラムパートをそれぞれのDAWトラックにルーティングすることができます。
その場合は、Pad Mixerを開いた状態で上記の手順を繰り返し、ドラムラックの各コンポーネントにステレオ出力のペアを選択するだけです。
DAWでMPCバストラックを作成しルーティングする
MPCのルーティングが設定されたので、MPC Plugin内の対応する各トラックからオーディオを受信するDAWのバストラックの作成を進めます。
注:このルーティングを決定する特定のコントロールとパラメーターは、DAWによって異なります。
DAWのオーディオルーティング設定に問題がある場合は、DAWのサポートやユーザーマニュアルを参照してください。
- DAW上で、MPC Pluginにて作成しルーティングしたトラック数と同じ数のオーディオトラックを作成します。
- MPC Pluginからオーディオ入力を受け取るように、各オーディオトラックを設定します。
この設定は通常、トラックのチャンネルストリップまたは環境設定にあります。
例えば Ableton Liveでは、チャンネルストリップに'Audio From'セクションがあります。 - MPCをオーディオ入力として有効にした後、オーディオを受信させたいMPC Pluginで選択したステレオ出力ペアをDAWトラックで選択します。
例えば MPCのドラムトラックをOUT 3,4にルーティングした場合、DAWトラックの入力チャンネルをそれに合わせてIN 3,4 に設定します。 - 各トラックに対してこの作業を繰り返し、MPCの出力ルーティングに対応するステレオアウトを選択します。
これでMPC PluginからDAW内の個別のトラックにオーディオをルーティングすることに成功します。
ここから制作を進め、快適なDTMワークフローの中でMPCの多彩なツールキットを活用してください。
テクニックの応用
これでより便利にご使用いただくための設定は完了です。
お気に入りのMPCツールは快適で使い慣れたDAWの中で使用できるようになります。
まず、MPCをDAWのVSTとして使用することで、スタンドアロンVSTインストーラーを含まないバンドルMPCプラグインを使用することができます。Electric、Tubesynth、Bassline、Drumsynth、Hype、Mellotron、Solina、Odysseyのようなプラグインは、現行のMPCの購入時にバンドルされていますが、スタンドアロンのVSTインストーラは含まれていません。
この方法により、これらのMPC専用プラグインをお好みのDAWで使用することができます。
また、この設定により、MPCインストゥルメントでDAW固有のインサートエフェクトを個別に使用することができます。
この機能はMPCとDAWのそれぞれのツールキット間の最適な相乗効果を促進します。
また、MPC Softwareと互換性のないインサートFXをスタンドアローンで適用することも可能です。
特定の用途に関係なく、この方法はプロデューサーの道具として非常に有用です。
MPCとホストDAWで利用可能な様々なツールを考えると、コンテンツの創造性が広がる事でしょう。