ファイル転送により、MPCハードウェアをスタンドアローンモードで使用している場合でも、MPC Softwareのコントローラーとして使用している場合でも、切れ目なくワークフローを維持することができます。
ハードウェアでプロジェクトを開始し、コンピュータで作業を続ける、またはその逆も可能です。
このガイドでは、外付けまたは内蔵ドライブを適切にフォーマットする手順と、プロジェクトファイル、MPCエクスパンション、サンプルコンテンツの転送について説明します。
目次
MPCをPCに接続する
ファイルを転送する前に、お使いのOSに適したドライバをインストールする必要があります。
MPC XとMPC Liveのドライバは、MPC Softwareのインストーラーを介してインストールされます。
MPC Softwareのインストーラーを実行し、使用しているMPCハードウェアを選択します。
インストーラーは、お使いのハードウェアに必要なドライバーを表示します。
まだインストールが必要な項目は、下の画像のように赤い下向きの矢印で示されます。
緑のチェックマークは、ドライバーまたはソフトウェアが正常にインストールされたことを示します。
MPC XまたはMPC Liveのドライバをインストールした後、PCとのインターフェイスにハードウェアを使用できるようになります。
- まず、付属のUSB 3.0ケーブルでMPCをPCに接続し、ハードウェアの電源を入れます。
- 空のプロジェクトを開き、MENU ボタンを押して Controller Modeアイコンを選択します。
Controller Modeアイコンはディスプレイの右上にMPCロゴの入ったコンピューターチップのアイコンで表示されています。
- ディスプレイにコントローラーモードに入ったことが表示されます。
MPC Softwareを起動していない場合、MPCのディスプレイはPCを探していることを表示します。
プロジェクトファイルの転送
プロジェクトをMPCからPCに転送する
MPCからPCにプロジェクトを転送するには、まずハードウェアに接続したドライブにプロジェクトを保存する必要があります。
- MENUボタンを押し、ディスプレイの上部にある保存アイコン(フロッピーディスクの表示)を選択します。
次の画面でプロジェクトの保存先を選択し、名前を入力します。
プロジェクトが保存されると、コンピュータに転送する準備が整います。
- MPCからプロジェクトを転送するには、 まず上記のMPCをPCに接続するで解説した手順でMPCハードウェアを接続します。
MPCをコントローラーモードにすると、PCのエクスプローラーにドライブが表示されます。
プロジェクトを正しく開くには、プロジェクトファイル (拡張子 .xpj) と [ProjectData] ファイルの両方を転送する必要があります。
- PCにてドライブを開き、プロジェクトファイル、例えばYourProject.xpjとYourProject_[ProjectData]の両方を探し、これらのファイルをPCの目的のディレクトリにドラッグします。
プロジェクトを正しく開くためには、この2つのファイルが同じディレクトリになければなりません。これらのプロジェクトファイルは、MPC Softwareで開始した他のプロジェクトを開くのと同じように開くことができます。
重要:コントローラーモードを終了する前に、必ずコンピュータからドライブを取り出してください。
PCからMPCへプロジェクトを転送する
PCからMPCハードウェアへのファイル転送は、ハードウェアからPCへのファイル転送と同様のプロセスを逆の手順にすることで可能です。
- MPCハードウェアをPCに接続し、コントローラーモードにします。
- プロジェクトを転送するには、MPC プロジェクトを保存しているPCのディレクトリを探します。
例えば、YourProject.xpjとYourProject_[ProjectData]のように、転送したいプロジェクトの両方のファイルが必要です。
プロジェクトを正しく開くためには、この2つのファイルが同じディレクトリになければなりません。
- PCのエクスプローラーを使って、MPCハードウェアに接続したドライブを開きます。
- PCのエクスプローラーにて、転送したいファイルをMPCのドライブにドラッグします。
ドライブのルートディレクトリにフォルダを追加して、プロジェクトを整理しておくことができます。
- コントローラーモードを終了する前に、必ずPCからドライブを取り出してしてください。
コントローラーモードを終了してスタンドアローンモードに入るには、MPCのディスプレイでスタンドアローンを選択します。 - スタンドアローンのMPCでプロジェクトを開くには、まず空のプロジェクトを起動します。
- SHIFTを押しながらMenuボタンを押すと、Browserに移動します。
- Placesを選択し、ドライブを検索して選択します。
ドライブに含まれるファイルが表示されます。これらのプロジェクトファイルの1つを選択して開くとスタンドアローンにて作業を再開することができます。
MPC XとMPC LiveはVSTまたはAUプラグインをサポートしていないことに留意してください。
VSTまたはAUプラグインを使用しているコンピュータで開始したトラックは、部分的に転送されます。
上記の場合、シーケンス内のMIDIイベントは引き継がれますが、プラグインにて打ち込んだデータは引き継がれません。 プラグインは引き継がれませんが、これらのトラックにはMPCハードウェア上にあるプログラムやインストゥルメントをアサインして、引き続きシーケンスを使用することができます。
サンプルコンテンツとドラムエクスパンションを転送する
PCに保存されたサンプルを MPC ハードウェアに転送するには、前述のプロジェクトファイルの転送と同じプロセスを使用します。
ドライブのルートディレクトリにフォルダを追加して、コンテンツを整理しておくことができます。
MPC Software用に、ハードウェアでも使いたいドラムのエクスパンションをダウンロードしても問題ありません。
手順はOSによって異なりますが、プロジェクトやサンプルを移動するのと同じ方法で、エクスパンションをハードウェアに移動することができます。
Windows
PC上のMPCエクスパンションが配置されているフォルダにアクセスするには、エクスプローラーで隠しファイルを有効にする必要があります。
隠しファイルを有効にする手順は、使用しているWindowsのバージョンによって少し異なりますので、OSのマニュアルを参照してください。隠しファイルを有効にしたら、MPCエクスパンションが配置されているディレクトリにアクセスできます。
MPCエクスパンションが配置されているディレクトリにアクセスするためのファイルパス:
- (C: Drive) > Program Data > Akai > MPC > Content
Mac
MPCエクスパンションが配置されているディレクトリにアクセスするためのファイルパス:
- Go > Computer > (Your hard drive) > Library > ApplicationSupport > Akai > MPC > Content
これらのフォルダをドライブにコピーし、MPCハードウェアのBrowserでドライブを選択し、プロジェクトで使用したいプログラムをロードします。
プロジェクトで使用するサンプルは、それぞれの_[ProjectData]フォルダに保存されます。